バイク用の12Vが充電しなくなったので、構造を見ておこうと思って分解することにしました。乾電池なども分解すると中身は砂みたいなものが入ってて、基本的な蓄電池はどれも小学校の化学実験レベルのものをパッケージにして売り出してるのかな、という予想をしてます。
鉛電池も、前回メッキを練習していて思ったのが、鉛を+ーの両極につけて電気を流すと鉛が溶けて+から-に移動して、硫酸などの溶ける液体に電気が溜まる構造かなって思ってました。
それで市販されている鉛バッテリーも中身はどうなってるのか、一応確認。
とりあえず表面のキャップを全部抜いてみます。それから中に残っている買った時に入れた硫酸を、あんまり影響がなさそうな場所にでも流します。硫酸なので場所を選んだほうがいいでしょうね。
こっから黒い蓋と半透明の箱の部分を外すんですが、スパッと外れると簡単なんですが、隙間がなんらかの接着剤でしっかり留まってて、なんの接着剤かわからないので剥がし液なんかもちょっと何を使えばいいかわからなかったんでマイナスドライバーでホジホジしたり、ノコギリのリューターで切ってみたりしてと、ちょっとづつ進めて行って1週間くらいかけて蓋を開けました。
接着剤が何かわかれば剥がし液を塗布してパカっと開いたと思うんですけどね。
開いたので、中の鉛が5個に区分けしてる中から1本抜いてみます。ここも区分けして鉛で繋げてあって、そこもなんとか切って外して、でやっと抜けました。
見たかったのは何をどう挟んで蓄電池にしてるか、です。
蓋の残骸です。ノコギリリューターで切って+3のマイナスドライバーでホジホジして外したので、再利用は困難な壊れ方です。
取り出した鉛板。
鉛色した鉛と、挟んである何か茶色いシートを交互に挟んでありました。
茶色いのはなんでしょうね、触るとボロボロと土のように崩れていく何かでした。
触ってみるとなんか付くので、よくわからない材料ですが、鉛同士でくっつかないよう絶縁する素材だと思われます。
狭いスペースに多く鉛を入れられるようにすると、蓄電量が上がるらしいので、たぶんスペースをそんなに気にしないのであれば鉛と硫酸だけで蓄電池として使用できるはずです。
ペロンと、間に挟まってるものを点検。
材質はなんだかわかりませんが、絶縁できて硫酸にも程よく長持ちするザラザラした土のようなシートと鉛板が交互に挟まっています。
使用済みなので硫酸で侵食されてボロボロです。
もう一度なんだろう、と触ってみる。あんまりこれは絶縁シートの役割なので材質がなんなのかは気にする必要はなさそうな。
鉛と鉛にくっつかないようにするシートです。
使用済みなので触るとボロボロ、鉛シートも腐食が激しい状態です。
こちらは鉛のシート。まだ使えそうにも見えます。ですが鉛は安いので再利用するなら新品を買ったほうがいいですね。
鉛バッテリーが今までは主流でしたが、リン酸鉄バッテリーというのが最近主流になりつつあります。リン酸鉄ってなんぞや、と調べると鉄板らしい?工業系ではリン酸鉄は普通に使われてるありふれた用語らしくて、鉄板をしゅわしゅわするとリン酸が発生するだとか、リン酸鉄バッテリーが普及し出すとリン酸鉄を解説してる工場のサイトはいずれ見えないくらい検索に掛からなくなって、リン酸鉄、と検索すると売り物のリン酸鉄バッテリーしか出てこなくなると思われます。
それだけバッテリーの構造は単純なので「開けないでください」と書いてあるんじゃないかなって気もしてます。硫酸を使ってるのでもちろん開けるのは絶対によろしくはないのですけどね。リサイクルも簡単で、中の鉛を入れ替えられるキットを出してやればバッテリーを丸々交換しなくても何度でも再生可能と思われます。
硫酸を使ってるのは、小さいサイズでなるべく電力量を多く蓄電するために硫酸が使われてるのだと思いますが、塩水、重曹水、木炭、でも蓄電可能なんだそうです。
古代エジプトでは、バグダッド電池という、ワインを注いで蓄電池として使ってた例もあるようです。
という感じで、バッテリーに最近注視してるのは、意外と簡単に、低予算で蓄電池が作れてしまうんじゃないか、と思って模索してるところです。
こういうのとか、木炭を敷き詰めて水を入れると蓄電池になるそうです。
こちらも、巨大な乾電池で、とっても参考にしてます。
鉛バッテリーでも買うと大容量になれば数万円〜数十万円しますから、拾ってきた木を炭にして無料で蓄電池が作れたりしないかなあ、と考えてるわけです。