stデュポンのライターを分解修理を試みてみる

結論から言うと途中で挫折して修理を断念しました。

部品が揃ってれば直せそうですが、以前やろうと思って補修部品を買っておいたのですがそれがどっかにいってしまった。探すのも面倒になってやめました。暇な時探して見つかったら再開する予定です。

と結論を先に書いたわけですが、ブログにはその過程を載せて、こんな構造でこんな感じに挫折したところまでを載せようと思います。なぜなら、失敗例も見ておいたほうが参考になる場合があるからです。

ST-Dupont 都彰

とりあえず修理するデュポンのライターです。デュポンライン1の中国発売仕様で中国語でデュポンと書いてあります。これがなんか日本の昭和風で渋くてかっこいいと思ってジャンク品を買ったんですよね。オークションなんかで現在デュポンの使い古した安いのがたくさん出回ってます。

材質は真鍮のみのようです。でも検索すると18k仕様だとか種類が豊富でした。発売されたのは1970年〜1980年代あたりのがジャンクで出てるようです。バブル全盛期でタバコも全然規制がなかった時代です。

3、4年前ならジャンク品が出回ってたのですが、今現在は修理して儲けようと考えてる人が増えてきたのでそのうちまったく儲けられなくなるかもですね。大体3千円ほどでジャンク品を買って、修理して1.5万円で売るといった小遣い稼ぎです。修理ができる人が増えれば修理後の価格が下がっていきます。それと修理部品もオークションに売ってるのですがこちらも値上げが著しいので利幅は狭くなる感じはあります。

商売の流れですね、儲かりそうなところには人が群がる、すると利幅が競争で薄くなっていき撤退という、地獄に垂れた蜘蛛の糸のような図ですね。

st-dupontを分解する。

分解を始めます。最初は開け閉めのピンを抜くところからです。

ピンは何かで固定されているわけではなくて、少し穴より太い真鍮の棒を差し込んでるようなので、少し慎重に手頃な精密ドライバーなどで横から押してみたり、軽くハンマーでコツコツ叩きながら抜いていきます。あんまり強くやると棒が折れるので慎重に軽くです。

st-dupontの上から見た図

ピンを外すとこんな状態。

st-dupontの分解、外すネジは2箇所

この上の部分でネジを使ってるのは上記の画像でまるをつけた2箇所だけです。ちょっとわからないうちだと、火の出るところもネジだったの?と思ってしまうんですが、ネジです。精密サイズのスパナだとか、プライヤーでも外せます。

精密サイズのスパナはダイソーなどの100円ショップで売ってるので大丈夫です。精密ドライバーも同じく、いい物が欲しくなってきたら専門ショップで買い揃えればいいので、初めは100円ショップので間に合います。

他に2箇所、バネが入ってるところと、着火する回すところが外れるようになっているので、部品を無くさないよう置き場所をわかりやすい入れ物に入れておきます。

st-dupontの分解。構造を写真に撮っておく

上の蓋が外れるとこんな状態が出てきます。

上についてる黒いのは、火力を調整するのに使われる部品です。

st-dupontの分解。オーリングの劣化箇所

んで、こちらで見る部分は、真ん中に入ってる筒だけです。

ここからガスが出てきて、着火する部分にガスを流して火がつくんです。

この部分が劣化しやすいらしく、交換部品も出てます。

でもうちでも買ってあったんですが、この作業をしばらくやってなかったらどこかに失くしたっぽくて、仕方がないので手元にあった材料でなんとかしてみる、を試みたのですが全部失敗しました。

精密部品なのでここの密閉と開け閉めがうまくいってないと、ガス漏れしたりまったくガスが出なかったりとちょっと難しいところです。説明書と部品があればただ入れ替えるだけで簡単に直るんですが、失くしたので自作してみました。

st-dupontのよく劣化している箇所。

この、赤い部分が自作してみた部分です。結果的にはこれでは十分に蓋になっておらず、組み直してガスを注入すると漏れてきていたので蓋としては機能しなかったようです。ただ、この部分が漏れの原因なのは間違い無いようなので、部品をちゃんと合うのを使うと直ると思われます。

赤いのは蓋がなかったので、試しに家にあった液体ガスケットを塗って固めたものです。密着させるものなのでこれでも代用になると思ったんですが、イマイチならなかったようです。

st-dupontの修理。ガスの開閉部分を自作

1回目は失敗だったので2回目、元の形状を見てこういう形状なら蓋として機能するかな、と思って液体ガスケットを塗って形作った蓋です。結果的にこの部分ではなく、オーリングが本来はめてあって、そのオーリングが蓋の役目をする構造のようでした。

こっちの蓋はなんの役目なんでしょう。補修部品にもついていましたが、スポンジのような緩急材のような役目かもしれません。

st-dupontのオーリング

オーリング、こちらが最も重要な部品です。これが劣化してると隙間からガスが漏れてくる原因になる部品です。

うちで購入したライターは、最初構造がわからなくてこういうもんか、と思ってたので気がつかなかったんですが、たぶん前の持ち主が直そうと試みて変な直し方したんでしょうね。右のオーリングが入っていたもので、本来つける場所と違うところに入れてありました。

本来は蓋に巻いてつけるものなんですが、穴の奥に、しかもサイズが入らないと思ったのか切って短くして埋め込んであり、これではガスが漏れるはずだ、と思ったのでした。しばらくはこれが正しいのかなと思って同じようにオーリングの予備を切って合わせようとしてましたが、そもそもオーリングをつける位置が違うようでした。

st-dupontのガス漏れ修理、オーリングはここ

正しくはこんな具合にオーリングを巻く感じにするようです。

そうすると蓋が閉まっている時はオーリングが押さえられてガスが出ない、蓋を開けるとオーリングの隙間ができてガスが出てくる。といった仕組みのようです。

1970年代の構造なので現代より洗練されてなくて、職人じゃないと難しい、のようなややこしい仕組みになっています。

st-dupntのオーリングの付け方?

オーリングの取り付け方はたぶんこれです。巻くだけ、うっかり間違えて穴の奥に入れてしまった前所有者のような間違いをしてしまうこともあると思いますが、こうやって巻いて穴を押さえる仕組みです。

st-dupontのオーリング、付け方間違い、これが正しい

差し込み。

st-dupontのオーリング横から見たところ

この黒い棒で押さえたり開いたり。

st-dupontのオーリング、開閉がうまく行っているか

これがキーンっと蓋を開けた時の中の状態。蓋を閉めてると左側についてるバネ付きの棒が抑えてるのでガスが出ない。

st-dupontのオーリング開閉。閉まった状態

こちらが蓋を閉じている中の状態、もうちょっと左側についてる棒が押さえてて沈んでるはずですが、イメージです。たぶんここに付属のシリコングリスを塗るとより密着してガス漏れが起こりにくくなるはずです。

下の方にもなんか先ほど試した液体ガスケットのようなものをつけるみたいですが、この構造からいって蓋をする役目ではなくて、オーリングの部分がスポンジのバネ効果で上に持ち上がりやすくするためかな、と思いました。

まとめ

とまあ、実際にはここまでやってみてガス漏れがうまく解決しなかったんで、もう毎回市販のガス買ってきてはすぐ抜けていくのが嫌でジャンク品としてフリマで売り飛ばしました。

もうちょっと粘ればいいかもですが、精神衛生上イライラしてしまうのであんまり向いてる商材ではなさそうと感じました。人間向き不向きってあって、誰かは簡単にこなせても自分は難しく感じる、ということはあるのでしばらくはライターからは離れます。

これは失敗例のブログですが、同じく修理してみようと思った人がこういう間違いをすでにしているから結果がわかる、といった具合に読んでまた同じ失敗を回避できるとデュポンのライター修理職人の足しになるんではないかと思います。

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