前回までは練習と試行錯誤で銅メッキをかけていました。
その1はこちらです。
10数回使わないネジなどの鉄製品にメッキをしてコツを掴んできたので次の段階、銅の上に錫メッキをかけて完成です。
銅のメッキは下地で、錫などのメッキが乗りやすいようにするためだそうです。
錫はダイソーでも手に入るハンダ用を使いました。亜鉛メッキなんかも綺麗になったりするそうですが、ちょっと手に入りにくい素材なのでまずは手に入りやすいハンダ用で実験しました。写真のパーツはバイクのフロントフェンダーの下についている泥除けを止めている金具、これを錫メッキをかけて磨きました。
メッキ層が厚くなるように3回メッキがけした結果、こんな感じに、錫なのにピッカピカ。
メッキをかける意味は、見た目のピカピカさだけではなく、サビの発生を防ぐ効果があって、そのためにメッキのやり方を覚えたんです。昨年はバイクのスポークの錆び取りをして綺麗になったと思ったら、鉄が剥き出しになっていたためすぐにサビが浮いて台無しになってしまったんです。
クリアー塗装でも、ようは鉄は空気に触れるとサビ出してくるので、いいのですが、塗装なので剥がれてきやすいと思います。スポークなんかの基本触らない箇所ならメッキの方がきっと長持ちすると思いました。
メッキする要点
下地が大事で、綺麗な仕上がりにしたい場合は、凸凹がなくなるまでしっかり地金を磨く。これは塗装も同じですが、下地の悪さは塗装し終わった時にくっきりと浮き出てきます。メッキも同じく下地の凸凹がはっきり浮き上がってくるので、綺麗に磨く。
油分をしっかり落とす。塗装と同じなのですが、メッキも油分をしっかり落とさないと剥がれてきます。パーツクリーナーをちょっと吹いたくらいではなく、これでもか、というほど洗剤で洗ってやりすぎでは、と思うくらいがちょうどいいです。それだけ油分を落とさないとうまくメッキが乗らないです。
サンポールの液はしばらく交換しない方がいい、何度も使ってるうちにふわふわしたものが浮いてきてそれがメッキをよく付くようにしてると思います、電気もずっと通してると蓄電されるのか数回は電池を使わなくてもメッキがかかるようになるのでさらに省電力で綺麗なメッキがかかりやすくなるようです。
容器はなるべく小さいものを使う。小さいパーツをメッキする場合はなるべく物がピッタリ収まるくらいの小さい容器を使うと、サンポール液も無駄に使わず、メッキも早く乗っていいことづくめです。
メッキに使う電池は乾電池。身近にある12Vバイク用バッテリーやコンセント100Vを試して、電力が大きいので早く泡立って仕上がるのも早いのですが、うっかり忘れてそのままにしておくと素材が溶けてほっそりしてしまったので、手慣れてないうちは乾電池2本の3Vでジワジワとゆっくり仕上げて行くのがおすすめ、うっかり忘れても素材が変形しにくいので、時間はかかりますが失敗の少ない方法です。あとうっかり電池をショートさせてしまっても(+-の材料が接触すると火花が散って電池がショートします)、乾電池2本のダメージしかないので安いです。バッテリーやコンセントでやらかすと高額な出費を強いられます。
磨く。メッキをかけたあとすぐはツヤがない状態なので、柔らかめの金属ブラシで水洗いして、その後ピカールと布で、黒いのが出なくなるまで磨きます。そして3回くらいサンポール液に入れて磨いてを繰り返して、厚いメッキに仕上げます。
練習する。最初から本番をやるのではなく、せめて10回くらいは使わないネジなどの鉄製品でどのくらいの時間で、だとかこうしたらまずい、といったコツを掴んで慣れてきてからお目当てのパーツにメッキがけする。そう難しいものではないので10回も練習したらできるようになります。
本番でメッキがけしたホイールのパーツ
まだ完全に扱えてるわけではないですが、そこそこ手順はできてきたので本番、バイクのスポークを止めるネジにメッキがけ。銅でメッキの下地を付けてから錫(ハンダ)で仕上げメッキをかけます。ボコボコしてるのはやはり元は錆びてたのをリューターでサビを削り落としていて、表面はそんなに綺麗ではなかったからです。下地がもろに出てる感じです。でも目的はサビの再発を防ぐことでそこまで綺麗な仕上がりは現時点では求めてないので、このまま取り付けしてうまくサビが再発しなければ大成功です。