米ぬかのぼかし肥料には栄養が豊富で、糠漬けなんてスーパーで並んでいる漬物を見ることもあると思いますが、肥料としてもかなり強力なものとして使うことができます。
ただ、そのまま土に撒くと、発酵が始まって60度だとかの高温になって、植えた野菜が高温に耐えられず枯れてしまうので、最初に発酵を済ませてから土に混ぜることが必要になります。
米作りをしている地方にはたいていコメリだとかの大型店の駐車場脇などにコイン精米機が設置してあります。その脇に精米時に出たお米の殻の米ぬかが溜まっているので、場所によってはご自由にお持ち帰りください、と出てるところと散らかされるのを嫌ってか鍵がかけられているところとあります。複数のコイン精米機を訪れてご自由にお持ち帰りください、の精米機から好きなだけ持っていくことができます。
農業地域に行くとこういった精米機が大抵どこかにはあります。だいたい10kg200円ほどで、玄米を白米にする機械です。
近くにない場合はメルカリだとかAmazonのネット通販で300円〜で売ってることがあります。農家の小遣い稼ぎだと思いますが、近くにない場合コイン精米所まで行って無料でもらってくることはできますがそこまで行く費用もバカにならないくらいはかかるでしょうから農家の小遣い稼ぎにちょっと払っても行く費用を考えたら安いものだと思います。
こちらが5kgくらい持ち帰ってきた素のままの米ぬかです。これに水を足すことで発酵が始まります。
やり方
米ぬかを撒く予定の土を1/10程度ブレンド(土にいる微生物を混ぜることで拒否反応の出にくい肥料ができやすくなります)
市販の納豆を数粒(納豆菌は繁殖力が高いので数粒でOK)。
小麦粉をこねたことがあれば加減がわかりやすいです。水をちょっとづつ足していって、手で握ってみたらちょっと固まってポロポロ崩れるくらい、そぼろなんかの感触に近い状態がベストです。
水を入れすぎてしまうと発酵が始まらず、腐ってしまったり、緑色のカビが生えてきたりするので加減にはすごく気をつけてやりましょう。
少し水を入れたらスコップなどで掻き回す。を繰り返して、ちょうどよい状態に仕上げていきます。
こちらが良い具合に水分を含んだ米糠。だいたい完成まで多めに見ても10分程度でできます。あとは容器をバケツから空気を取り込みやすい段ボールに移して、夏場2週間、冬場2ヶ月程度だそうです。要は発酵が終わって土に撒いても温度が上がらないようになれば使用可能です。完成まで時間があれば毎日温度を測ったりかき混ぜたりするとより良い肥料が出来上がりますが、2、3日に1回様子をみてかき混ぜてみたりするだけでも使用可能な肥料はたぶん出来上がります。
真夏に2週間ほど置いて発酵熱もなく、熟成した米糠です。
有機肥料は1年以上ゆっくり時間をかけて土に染み込んでいくタイプなので、毎時期大量に与えるといったことはしなくてもよいらしく、栄養価が豊富なので鶏糞などのようにドサっと撒くのではなくちょっと少ないんでは、と思うくらい薄く撒いてやると良いのだそうです。
無料だからと大量に撒きすぎると栄養価が高い土に虫がたくさん湧いてきて害虫被害に困るとのことでした。なので最初は少ないと思うくらいから1、2年はかけて撒く加減を様子見していくと良いと思います。