スズキッド100V溶接機で、折れたハンドルのレストア、塗装

折れた部分の溶接

素人ながら溶接した耕運機のハンドル

金属疲労で折れたようでした。根本の部分は負荷がかかりやすい箇所で、ボルトが折れてからそのまま使っていたらハンドルも折れてしまった。ボルトがあって耐久性が間に合っていたところがボルトが折れた分ハンドルに余計な負荷がかかったわけです。

しっかりと溶接して1度目は強度が弱く折れて、2度目深く濃く溶接して十分な強度が出ました。

ハンドルが折れた原因

ハンドルが折れた原因は過度の負荷

図のように、折れる前手前側のボルトがバキンっと折れてそのまま使ってたんですね。その後ハンドルの左側が折れ、それでもなんとか代わりのボルトを入れて使っていたら両側が折れてしまって使い物にならなくなってしまった。

図は2本のボルトで長方形のハンドル固定台を挟み、押さえることで負荷が1点に集中せず、両側のボルトに分散される形状になっています。なので、どれかがなくなると負荷がハンドルの1点に集中しがちになり、しばらくすると折れてしまいます。

素人溶接でそれなりにくっつけました

それで暇を見ながら溶接を練習して、このようにくっつけることができました。

これはまだ溶接してすぐの状態で、写真ではきれいについてるように見えますが、1回目は溶接がいまいちで、畑仕事をしているうちにまたバキンっと折れ、もう一度溶接しました。それと溶接で盛り上がった金属部分がぶつかってハンドル台が入らず、無理くりハンマーで叩いて入れ込んだ状態なのです。

ここは後日畑作業がない冬にゆっくりと研磨して削り、きれいに入るようになりました。

塗装前の下地完成

冬場ついでにハンドルの塗装しました

塗装するために適当なうちに余ってた段ボールに入れて、あとで向きを変えたりするために余ってた缶を4個セロテープで固定して安定感のある台座を用意しました。

台座は塗料がつくので使い捨てできそうなもので、動かせるサイズならなんでもOK。できれば回転台座なんかだと作業がやりやすくてベストですね。

油分落とし、パーツクリーナーを吹く

ハンドルパーツの油落とし、塗装準備

塗装の基本手順通りパーツクリーナーなどで油を落とします。油がついてるとそこにはうまく塗料がつかなくて剥がれる原因になります。

急ぎでない個人の趣味でなら、早く乾燥させるヒーターなどは要らず、だいたいパーツクリーナー吹いたら次の日まで乾かして翌日プラサフを吹き付け、といったようなゆっくりしたペースで問題なさそうです。

これが仕事で納期があったりするとそうも言ってられず、早くきれいに仕上げるためヒーターなどで急速で乾かしたりするわけです。

塗装開始

充電式ハンディエアブラシで塗装します

塗装に使うエアブラシです。

どれを買うか迷ったんですが、小型のエアコンプレッサーとエアブラシと揃えると3万円程度かかるのですが、よく調べるとエアー圧が高くて小さいエアブラシでやるにはエアー圧を小さくする機器を取り付けてとちょっと手間とお金がかかるので、ちょっと安っぽそうなハンディ充電式のエアブラシを見てみました。

上の写真の通り安っぽそうですね。ですが、これを使ってる人のブログやYouTubeを見てたら意外と使えるしモーターも長持ちしそうに見えました。なんでそう思うのかって、中華製のバリカンを持ってるんですが、これが何気に壊れないし性能がいい。似たようなモーターを使ってるんであれば問題ないだろう、という結論でした。

これaliexpressで2600円ほどでした。急ぎで1、2日で欲しいならアマゾンで5000円ちょっとで買えるので、どちらか好きな方を選べばいいでしょう。うちは急ぎでもなく、壊れても2600円は諦めがつく、と言った判断で買いました。動かないからと返品対応などしたいならアマゾンで5000円を選ぶのがおすすめですね。

プラサフ、グレー1kg

こちらは塗料、下地用のプラサフ、ホンダのシルバー、クリアー、パーツクリーナー、ペーパーやすり、と言ったものを揃えました。アマゾンで関西ペイントってところが揃ってて内容も良かったのでそこで揃えました。

だいたい塗料2000円〜2500円ってところで、プラサフ、シルバー、クリアーの3本で6000円ちょっとといったところ。スプレー缶で揃えると3本3000円で揃うのですが、量が少ないし吹き出し量の調整もできないのでエアブラシを今回から選びました。長い目で複数回塗装するのであればエアブラシを持ってた方が低コストで塗装できます。

全部揃えても1万円ちょっとの出費で、エアブラシが壊れてもまた2600円で注文すればいいだけで、お店に塗装を出すのを考えれば破格のお値段です。塗装は数年に一度できれば塗り直しした方がいいもので、何度もお世話になるものなので、自分でできれば低コストになるわけです。

プラサフ塗装

CM125のタンクカバーをプラサフ塗装
管理機のハンドルをプラサフ塗装
管理機のハンドルをプラサフ塗装

と、とりあえず塗装はされてます。近くでみると多少凸凹があったりすごく綺麗ではないんですが、日本の職人から見ればダメな仕上がり、でも海外のいい加減な職人のレベルで見れば上等なほうです。

塗装の役割は見栄えを良くすることと、内側の鉄をコーティングして錆の発生を防止することなので、隙間なく塗られていれば問題ありません。虫眼鏡でよく見ないとアラは見えにくいし、パッと見てひどくなければいいのです。

本来プラサフを吹いたあと表面のざらつきをなくすために1000番程度のペーパーがけをするとより仕上がりが良くなるらしいのですが、耕運機のハンドルで綺麗に仕上げても誰も見ないしかっこいいとも言ってはくれないでしょうから仕上がりは色が付いてればいいレベルでOKです。

シルバー塗装完了

管理機、CM125のタンクカバーのシルバー塗装

2度塗りしてあります。吹き付けはそんな難しいものでなく、垂れない程度の軽さで吹けばおおよそある程度の見栄えにはなります。やっぱり下手だなあと感じてしまうのは仕上がりが垂れてるところです。これだけは素人目から見てもわかってしまうので、いくら下地がうまくてもまずいところです。

垂れないようにするのは軽く薄く吹き付ける、を2、3回に分けてやるだけです。1回で綺麗に塗りたいのはわかりますが手間をかけて薄く薄く2、3、4回と分けることで仕上がりも綺麗になったりします。

管理機のハンドル、CM125のタンクカバー塗装乾燥まで完了
CM125のタンクカバーの仕上がり具合

エアブラシのメンテナンス

使ってみてエアブラシというのは頻繁に塗料が詰まるものというのがわかりました。普通に考えて使ったあとそのまま放置すれば塗料が固まって穴が塞がれてしまいます。(追記、これはその後もう少し薄めてやるとうまく出るとわかりました。)

それと使用中でも使ってるうちにだんだん出が悪くなって粒の塊が噴射されたりと、けっこう頻繁に起きるので、その度に洗浄するというのが絶対に必要だと思ったのでやり方を載せます。

最初にやってみるのは、うがい。

うがいというのはあの人が喉をガラガラするやつです。エアブラシだと、シンナーやうすめ液を塗料入れに入れて吹き付けれるようにした状態から、ノズルの吹き出し口を指で抑えるとエアーが塗料入れのほうに行ってブクブクブク、となり中に溜まった塗料が溶け出して綺麗になる。

これでうまく吹き付けが出るようになればこれでOK。これでもまだ出方が悪いなと思ったら、ノズルを分解して塗料を取り除きます。

エアブラシの分解

使い終わったエアブラシを分解清掃

手順はけっこう簡単で、分解キットなるものも売られているようですがペンチ1つあれば完全分解できるようでした。部品点数も少ないのでちょっとやってみる、でできる程度です。

ノズルはペンチで優しく回してやるとすぐ外れます。その中をみるとたぶん塗料の取り切れてないのがあるはずなので、爪楊枝でほじる、だとかシンナーに数時間浸けておく、などをすると綺麗さっぱり塗料の塊が取れてまた新品のように吹けるようになります。

ただ、これが安物のせいが関係あるかないか、頻繁に詰まるのです。使ってて5分もしていると出なくなった、となるわけで、その都度洗浄してます。もうちょっと薄めて吹き付ければいいのかな、とも思ったりするわけですが、とりあえずそのまま使ってます。

他にも塗料が出ないな〜といったときに、塗料入れの蓋を開けながら吹いてみると出たりします。

この辺りはやっていると頻繁に起こるので試行錯誤しながらやるといいと思います。難しくはなく、ただ少し面倒と感じるくらいです。

塗料の混合比率

エアブラシで吹き付ける用に塗料はシンナーで薄めて水っぽくしなければうまく出てきません。普通のペンキ塗りより混合比率はかなり薄めで、おおよそ1:1以上で薄めます。

説明書には30〜70%と書かれていて、他のモデラーのブログだと(塗料)1:2.5(シンナー)と書かれていたりと様々ですが、このあたりは気温や湿度、吹き出方の好みの問題もあると思うので、自分が快適に吹けると思う薄さでやれば良さそうです。最低でも1:1以上の比率で薄めないとエアブラシが詰まったりしてうまく吹けないのでこれ以上は入れるようにしましょう。

シンナーはいくら薄めても吹き付けすればすぐに蒸発して、塗料だけが残るようになっていて、ただうまく吹き出すようにしたいなら2.5倍まで薄めれば快適に吹き付けができますが、薄いのでその分回数を増やすことになります。1:1の比率だと最低限の濃さで吹き付け回数は少なくて済みますが、詰まりやすくなったり玉になって仕上がりが良くなりにくいという面もあります。

クリアー塗料の特徴

クリアーを吹く時も混合比率は1:1以上に硬化剤を1割程度、となっています。

しかしクリアーは硬化速度が速く、説明書には気温10度で10分で触れるくらい乾くとなっていました。実際はもうちょっと待ったほうがいいようでしたが、30分もあれば完全に乾くくらい早いので、クリアーを吹き付ける場合、2度塗り、3度塗り、とするまでに一回づつ調合して塗料を用意するくらいがちょうどよかったです。説明書には16時間は使えると書いてありますが調合済みのクリアーは硬化が進んでて30分も経つとエアブラシから出てきにくい状態になって、仕上がりもぶつぶつした玉ができてしまうので、1回塗るためならその1回ごとに廃棄するような少量で調合すると快適に吹き付けができます。

プラサフ塗料の特徴

うちで購入した関西ペイントのプラサフは調合済み、と書かれていて、そのまま吹ける比率になっているようでしたが、あくまで大口径の車などを塗るような大きいエアブラシに合わせた調合で、小型の充電式エアブラシだとちょっとまだ濃いらしく、うまく吹けないなと思ったらシンナーで薄めて使うとうまくいきます。

カラー塗料の特徴

これもクリアーと同じく硬化剤を入れて調合するので硬化は早いのですが、1時間程度とクリアーより長めにかかります。だからと言って数時間開けて塗るのではなく、できるだけ調合してすぐの新鮮な状態で吹き付けするとエアブラシが詰まったりせず快適に塗装ができます。

まとめ

塗料の調合でどれにでも言えることは、できるだけいますぐ使う分だけ、カップ1回分程度を調合してすぐ使ってしまうのがベストです。余らせるとすぐに固まって使いにくくなる、と覚えておくと良さげです。

エアブラシで塗る時はエアブラシを使ったら次回詰まらせないようメンテナンスを必ずする。

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