stデュポンライン2の壊れたライターを買ってガス漏れを直して使えるようにしてみた

st dupont 都彭 ジャンクライター

DIYをよくやっているからたぶんたまたま見つけたデュポンのライターの壊れたやつも直せるかもしれない、と思って買ってみました。着火もしないジャンク品だったので4500円。外見はそこまで悪くはないけど内側はススだらけでだいぶ使って放置期間も長かったのかなーといったもの。

やはり高級ライターは渋いです。ガスも専用品を入れ、場合によってはガス缶を冷蔵庫で冷やすとか説明にあって、まるで高級ワインかと思うようなライターです。

まあ、それは新品で買って全部専用品を使った場合で、ジャンク品を買ったんで新品ほどいい扱いにはならないんですが、庶民らしく普通のガスとどこにでもあるzippoのフリントを使って使える状態にしてみました。

よく調べて直せばシンプルなガスライターなので直せました。

都彭 st dupont 上から撮影

届いたままの状態。だいぶ焦げたりススで黒ずんでたりしてますが、メッキの剥げもほとんどなく中古品としての状態は良好でした。ススなどは重曹などで取れるそうなので後々。

都彭を分解する

とりあえず外してみようと検索で調べながら、黒い丸を付けたところを下に引くとフリントを入れている場所、火打ち石のところが出てきます。通常フリントという火打ち石を交換するだけならここを開けて交換したらカチッと元に戻すだけ。ここは消耗品なので数年ごとに交換が必要な部分です。

都彭のフリント部分をスライド

スライドさせて真上からみた様子、いきなり何か丸い空間があることに気がつきます。開くとなんだかわかったんですが、ここにネジが入ってるはずなのに無い。さすがジャンク品、火がつかなくて開けてみようとして途中で断念したんでしょうか。ネジを紛失されたようです。

都彭のフリントを外す

ネジはさておき、分解を続けていきます。この時点で火打ち石(名前は知らない)が外せるようになります。ここも消耗が激しいようなら交換ですが、別に消耗もしておらずそのまま再利用しました。

都彭の分解、外したパーツは無くさないようチャック袋に入れておきます

ライターのような小さいパーツは失くしやすいので、外したらチャックのついた袋に必ず入れます。失くすとパーツの取り寄せで高い出費を強いられます。

都彭のヒンジを外す

ここからヒンジ部分を外していきます。ここを外さないとスライドしてフリントを収納する部分が外れないので。説明に書いてある通りに合う大きさの何かを、今回は使わない細い精密ドライバーを使い、ゴムハンマーでコツコツ叩いて押し出していきます。時計のコマづめと同じです。時計のコマづめは以前しょっちゅうやってたのでお手の物でした。

都彭のヒンジを外した

外れた状態。このピンが大事なので無くさないようチャック付きの袋にすぐに入れます。うっかり落とすとそれだけで小さい部品なので探すのが大変。

都彭のヒンジ部を分離

このように、ちゃんと外れてます。

都彭のフリント部分も分離

ひとまず目的のフリント部分を外せました。

都彭の火打ち石を押さえる部分、すり減ってます

拡大。ものすごくすり減ってますね。見るからに。これが火打ち石と擦れ合って火花が出る部品です。取り付けて様子を見たらすり減りすぎて石がくっついてない状態でした。形状からスプリングも外せるのだろう、と思って少しいじってみますが外れそうもなかったのと、フリントは交換するんではなく、追加で入れるだけ、と載っていたのでここは何もせず。

都彭のカバー、反響版

反響版、と呼ばれるこの金属板も一応外してみました。これは本来真鍮削り出しのフレームの内側が削りにくくて粗が出てしまうのを隠すための板だそうなので別に意味はありませんでした。見栄えをきれいにするための板なのでとりあえずきれいに拭いてツヤが出る程度にしておきます。

ぶっちゃけこの板がキーンと音を鳴らしてるのではなく、ヒンジあたりの開閉時に金属パーツに当たる音がキーンと鳴っているだけです。いくら反響版を磨いても音は出ないと思われました。

都彭の分解、上から撮影

ここが難所、と言いますか、2箇所ネジがとまっている部分を外すと、火力調整やバーナー内部の部品に行けるのですが、いかんせん、普通の精密ドライバーでは固くて開かなかったんで、力の入りやすいマイナスドライバーを注文中です。1本ネジが足りないように見えますが片方はフリントの予備を入れておく隙間だそうです。

ここも外さないと、組み付けてガスを入れてつけてみたところ、何処かからガス漏れしてるらしく場所を特定して部品交換しないと気持ちよく使えません。

都彭のキーンとなるパーツ

組み付け、ヒンジを組み付けます。黒い丸をつけた部分がガスのON、OFFのスイッチになっていて、蓋を開けるとガスが出るような仕掛けになっているようです。組み付ける時にここを目一杯マイナスドライバーなどで押し込んで蓋を取り付けます。

ここがバネになっていて、開くときにキーンと音が鳴る部分のようです。古くなると油やホコリで音が出なくなるのかな、といった雰囲気でした。

都彭のヒンジ取り付け

こんな具合に、グーっと、押し込んだ状態で蓋を押し込む。

都彭のヒンジ、無事入りました

このように入りました。

そしたらヒンジピンも取り外した時の要領でゴムハンマーでコツコツ叩きながら入れていきます。このピンは曲がりやすいので、ゴムハンマーで入らなければプライヤーを使ったり、工夫しながら入れていきます。折れたらパーツの入手から始めないといけないので慎重にやりましょう。

ガスとフリントは普通のzippo用でも使える

ガスとフリントはとりあえずどこにでも売ってるzippo用フリントと普通のガスライター用のガスを使ってみました。ガスを入れるのにデュポンのライター用のガス挿入口の変換アダプターはあったほうがスムーズに入るようでした。1個500円〜1500円と販売業者によって違いはありましたが、真鍮を丸く削っただけのアダプターなんで高いのを選ぶ必要は特になさそうです。

フリントも専用のを使う、と出ていますが、新品を専門店から買った人なら大事に専用のフリントとガスを使うのがベストです。しかし分解してみると別にただのフリントで、火打ち石も普通のかな、と思うし壊したら部品を交換してしまえばいいと思ったので普通に安いのを使いました。

これが新品で10数万出してたら専用フリントとガスを買ったでしょう。

ガスもギャッツビー、だとか5種類ほどガスの種類があって、ものによって専用のガスを使うのだそう。でも庶民にしてみるとガスはガスなのでとにかく火がつくガスであれば同じにしか思えません。ということで最初のうちは普通に売ってる安いガスを使うことにしました。後々専用ガスのほうが良い、ということがわかればそれを使うようになるかもしれません。

https://youtube.com/shorts/Mrbh1I1i5xk?si=aHVZEoJ2mFrZSF8o

https://youtube.com/shorts/LUKff1R1kE0?feature=share

組み付け終えて、フリント、ガスも入れて着火してみたところ。着火しました。

普通に使えます。が、今現在何処かからガスが漏れているようで、2、3時間放置するとつかなくなりました。場所は大体バーナーの口の部分や、ガスの吸入口の密着させるためのゴムリングが劣化や隙間ができて漏れている例が多いのだそう。

なのでゴムリング(Oリングと言います)を交換してやると正常に使用できるデュポンのライターになりそうです。

まとめ

デュポンのライターというと高級ライターなのですが、真鍮削り出し、という手間がかかった製品で、18金削り出しでもないので高級なイメージを売りにしている、といったイメージでした。製品単体でみるとそこまで価値のあるものでは無いのでジャンク品になると4000円台でも買える、真鍮自体には高い価値はなく、削り出し、専用品、とあとは売ろうと企画した人が大金持ちでそのイメージから売れた。と考えられそうなライターだと思いました。

しかし製品自体に高い価値はなくとも、デュポンのライターという高級品なイメージはそう簡単に崩れるものでも無いので問題なさそうですね。

高級ライターに限らず、zippoでもなんでも構造がシンプルで、車やバイクの整備用品があれば、ボロボロのzippoでも新品のように直せるようです。

追記

ガス漏れ箇所の特定の仕方。ガスを充填した状態で水に入れることで漏れてる箇所から泡が出てきます。蓋は閉めたままです。蓋を開けるとバーナー部分からガスが出る状態になっているのでガス漏れ箇所がわからなくなります。

この動画の場合、バーナー部分からガスが漏れているので、十中八九バーナー内のOリングが劣化したかズレてるのどちらかだと思います。

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